Orange Blog

阿南毅と小僧の心

井戸の茶碗 「行43」

2017.06.22

とあるクズ屋(今でいうところのリサイクルショップ的な感じ)が落ちぶれた侍から仏像を買った。

 

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埃まみれのボロい仏像だが、侍にとっては先祖から受け継いだ物。しかしその日の飯にも困る侍はそれをクズ屋に二束三文で売ってしまう。

 

クズ屋がその仏像を待ってさらなる仕入れに回っていると、たまたま将軍の目にその仏像が目にとまる。(将軍はなんでもいいので仏像を探していた)

 

クズ屋からその仏像を買い上げて、、、。

 

売ったまでは良かったが、その仏像には驚くべき秘密が隠されていて、侍と将軍のあいだで板挟みになって苦しむクズ屋。

 

終わり方はとても気持ちの良い落語なので「井戸の茶碗」是非聴いてみてほしい。

 

板挟みで苦しむというと、ドラマやマンガでよく見る中間管理職だろうか。

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美容室なら

オーナー、店長、スタッフ

 

会社なら

経営者、管理職、社員

 

みたいにそれぞれに立場があり責任があるが、中でも真ん中の「店長」など管理職クラスはとても大変だろうなって思うことが多い。

 

上は下におろし、下は上にあげるが、真ん中の人らはどうだろう。

そのまま下ろせないし、そのまま上げることはできない。

 

だから中間管理職は板挟みで苦しむ、なんてことをよく言う。

 

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例えば経営者は数字をみる。どんな職種だろうがそれは変わらない。数字に感情や好き嫌いなど好みはないからだ。

 

その数字が良ければ褒める、悪ければ詰められる。

指名があがってない、店販が売れていない、何故だ。

 

しっかりしろよ。【その通り】

 

現場では感情が優先されることも多い。あいつは頑張ってる、よくやってる、だからいずれ結果は出るだろうって。目の前で見るし聞くからそうやって言える。

 

指名あげようとしてます、店販紹介してます。

 

しっかりやってます。【一生懸命】

 

上の言うことはごもっとも。でも下の言うこと、これもまた現実。

規模が大きくなればなるほど、その差も比例して大きくなる。だから問題が生まれる。

 

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その問題を小さくするために真ん中の人たちは動いている。

 

サロンさんでよく聞くのが、オーナーがこれを使えといって仕入れてきたが(材料費削減の為)スタッフは使いにくくて仕方ない(多少高くても良い物を)って話。

 

間に立つ人が、どういう動き方をするかでこの話は大きく変わる。

 

オーナーにこれはスタッフの総意ではない!違う物を使いましょう!と言うか。

 

スタッフにこれが店の方針だ!使えるように頑張ってくれ!と言うか。

 

これってどちらも正しいと思うが、

オーナーからしたらわかってない、

スタッフからしてもわかってない。ってなるんだろうね。

 

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これが続くと、間に立つ人は自分なりに考えて真剣に動いているのに上からも下からも疎まれる存在になりかねない。

 

じゃあ、どうするか。

 

必要なのは対話、これしかないって僕は思ってる。話したって立場が違うと理解や納得できないことってたくさんある。

でも話さないと何もかもがわからないまま。

なにがどうあっても話さないといけない。

わかるよね?って思うだけじゃ伝わらない。

 

声に出さなきゃいけない。

 

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クズ屋は侍や将軍に振り回されて大変な思いをするが、覚悟を決め腹を括ることで噺は終わりに近づく。

 

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覚悟って大事だね。ほんと。

 

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カテゴリー:小僧