化学のたまねぎ
グリオキシロイルカルボシステイン&グリオキシロイルケラチンアミノ酸
2019.12.12
グリオキシル酸には色々な特許があって、配合量を都合良く調整出来ないという欠点がある。
特許にかからないように各メーカー試行錯誤しながら発売しているが、濃度調整が出来ないことから
現場ではカラーの色落ちや不測の毛髪ダメージが起きている。
何とかグリオキシル酸の効果を生かしたまま使い易い濃度で製品化出来ないかということで考えられたのが、上記の原料になった。
当初、原料テストで我々も含めて数社で評価させて頂いた。
結果としてはグリオキシル酸部分の濃度を合わせれば、グリオキシル酸と同等の効果が出ることは分かった。
一度は、グリオキシル酸の代替品として使えるだろうと考えたが、その時点でも一点問題はあった。
それは価格が高すぎる。
通常のグリオキシル酸の約2倍。
グリオキシル酸部分の濃度を合わせるだけでも、通常のグリオキシル酸の2倍の量が必要。
要するに、サプレスのグリクリと同等の効果を出そうとすると、単純計算で原価が4倍に上がることになる。
う~ん(><)
これは使いたいけど、使えない部類の原料に入るなぁ。。。
この価格を踏まえても敢えて使いたいと思うほどの情熱は沸かなかった。
そのまま数ヶ月放置していたが、ある日意外な情報が入って来た。
グリオキシロイルカルボシステインもグリオキシロイルケラチンアミノ酸も、どうやら特許にはかかるらしい???
なんじゃそりゃ~!
そこ解決しないなら、特に使わなくてもええんちゃうの?
ってことで、行き詰まっていた開発は簡単に中断した(^^;
これはこの原料が悪いとか使えないということではなく、今のところオレンジコスメとしては良さを引き出せる処方を組めなかったということなので、そのあたり誤解のないように。
今後、また情熱を注ぐだけの興味が沸いてきたら使いこなそうと思う。
その日まで、どうか現役として存続していてほしい。
細かい反応機構とか髪に対してどういこうということについては全く分からない。
これで終わりかぃ、、、という中途半端な内容ではあるが、ご容赦願いたい。
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